ドリッズトと、アイスウィンド・デイルで出会った仲間たちの冒険を描く三部作。出版順では日英ともに一番最初のシリーズ。日本語版は1990年代と2000年代に2回刊行された。各部の最初にあるドリッズトの独白文は後から追加されたため、新訳にのみ掲載されている。『ダークエルフ物語(The Darkelf Trilogy)』よりも先に書かれた関係で、設定に変更があったと見られる箇所もある(ドリッズトが地上に出てきてからの期間など)。
前日譚
The First Notch - Collected Stories
Genetarionsシリーズ
1297
~1347
故郷を去り、地上の北の果てアイスウィンド・デイルへやってきたドリッズト。住民の多くからは疑いの目を向けられながらも、ドワーフ王のブルーノーやその養女である人間のキャッティ=ブリー、ハーフリングのレギスと信頼関係を築いている。ツンドラ地帯のバーバリアンたちの不穏な動きに気づいたドリッズトは、〈十の町〉の人々へ警告しようとするが……。
一方、〈秘術の塔〉の見習い魔術師アカル・ケッセルは、仲間たちに裏切られ、アイスウィンド・デイル南方にそびえる世界の背骨山脈に置き去りにされる。そこで見つけたのは古代の死霊(リッチ)の邪悪な力を秘めた水晶、クレンシニボンだった。
舞台:アイスウィンド・デイル
原書:1988年
翻訳:
1991年 風見潤訳 富士見書房
2004~2005年 風見潤 訳 アスキー/エンターブレイン
【電子版】2019年 KADOKAWA
2024年 羽田紗久椰訳 KADOKAWA
今はその正確な場所を知る者がいないバトルハンマー氏族の故郷、ミスラル・ホール(ミスリル・ホール)を探し求め、ブルーノー、ドリッズト、ウルフガー、レギスはソードコースト北方を旅する。
ギルド長のルビーを持ち出したレギスを狙う刺客アルテミス・エントレリ、そして一行がクレンシニボンの秘密を知ると疑う魔術師らが、その後を追う。
舞台:ロングサドル、シルヴァリームーン、ミスラル・ホール(ミスリル・ホール)
原書:1989年
翻訳:
1992年 風見潤、工藤竜広訳 富士見書房
2008年 府川由美恵訳 アスキー・メディアワークス
【電子版】2019年 KADOKAWA
かつての主、パシャ・プークのもとへと連れ去られたレギスを救出すべく、ドリッズトとウルフガーははるか南の都市カリムポートを目指す。海や砂漠を越える危険な旅、さらには冥界(ハデス)での戦いがドリッズトと仲間たちを待ち受ける。
舞台:ソードコースト諸地域、カリムポート
原書:1990年
翻訳:
1993年 風見潤、工藤竜広訳 富士見書房
2003年 府川由美恵訳 アスキー・メディアワークス
【電子版】2019年 KADOKAWA